CLANNAD

前の続き
ことみ「うっとり…」
椋「わ…声に出してうっとりしてる…」
ことみ「今度はちゃんと曲を弾いてみるの」
杏「っていうかあんた『ちゃんと』って意味ちゃんとわかってるっ!?」
椋「ことみちゃんことみちゃん、慣れるまでもうちょっと小さな音で…」
古河「ああダメです、もう間に合いませんっ」
朋也「二次攻撃が来るぞっ、総員防御〜っ!」
てんやわんやの合唱部室。
頭も潰れよとばかりに、両耳をぎゅうぎゅうとふさぐ聴衆たち。
んぎいぃ〜〜ぐぎゅいぃいぃ〜〜いぃぃいぃい〜〜〜〜〜ぃ。
ぎこぎこぎこぎこぎこぎこいぃいぃい〜〜〜〜ぃ。
んぎいよわ〜〜〜〜〜んぎゅよわあ〜〜〜〜〜〜〜〜んっ。
…ぎょんっ!
演奏という名の拷問が終わった。
爆音の余韻が消えて、部屋に静寂が戻った。
恐る恐る、耳から両手を離す。
朋也「しっ…」
杏「死ぬかと思った…」
古河「まだ耳がきーんって鳴ってます…」
椋「私も…」
合唱部員2「…さっ、殺人音波?」
合唱部員3「こんなの、わたしの知ってるヴァイオリンとちがう〜」
その真ん中で、ことみだけが恍惚の表情を浮かべる。
ことみ「うっとり…」
椋「わ…またうっとりしてる…」
ことみ「今度はもっと長い曲に挑戦なの」
朋也「…ぐわあああっ、やめろおっ!!!」
んぎいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃい〜〜〜〜ぃ。
…ふぁいとっ(ぁ


ことみ「私のヴァイオリン、どうだった?」
古河「えっと、なんて言うか、すごく不思議な音でした」
古河「ガラスを引っ掻く音と、黒板を引っ掻く音と、フォークで食器を引っ掻く音が、程よく混ざっていたような気がします」
まさに精神破壊兵器だった。
ことみ「ほめてくれてありがとう」
杏「だれもほめとりゃせんわっ!!」
…ほめてない、ほめてない(ぁ